CTが診断力をあげることは、前のプログで書かせてもらいました。
もう一例、CTがあって良かった症例を出しましょう。

上顎第2大臼歯の頬側に白い突起が見えます。

歯肉上に隆起もなく、炎症があり、少し触ると出血がありました。
骨か歯牙だと思いましたが、どちらも微妙に通常と様子が違います。

パノラマレントゲン上には、何もありません。

「触ると硬くてツルツル」しています。
歯牙のようでした。
しかし、歯ならレントゲンに写るはずです。

そこでCTを撮影しました。
結果、上顎の第2大臼歯の外側に横たわった小さな歯牙がみつかりました

通常の位置になく、横たわっている小さい歯牙なので、パノラマレントゲンの断層上に存在せず、写っていなかったのです。幸い悪い物では、なかったので良かったです。

CTがなければ、なんだろうね?
「痛くないから、様子みよう。」
「骨か歯牙だから、麻酔して切れば分かるよ。」
など、正確な診断がつかないことから治療がいい加減なものになってしまいます。

「CTが治療を変える。」
「診断が医療を変える。」

CTが導入されている歯科医院では、色々な局面でCTを使用し診断を行っております。

CTが保険算定できる要件は、決まっております。
病名が付かなければ、算定できないからです。
また、インプラント治療、矯正治療の診断えは、自費診療となります。

CT撮影には、レントゲン被爆の問題があるので、何でもかんでも撮影することも、できません。
必要に応じて、CT撮影をすることレントゲン被爆を超える大きなメリットがあります。
多くの場面で診断に利用され、歯科治療に必要不可欠の診断機器となりました。

優れた診断力がないと、良い治療は行えません。

豊かな日本に生まれて良かったと思います。

日本は、欧米よりも開業歯科医院へのCT導入率が高くなっています。
CTの診断に関する書籍も数多く販売され、私が通っていた20年前の歯科大学では、まったく習っていなかったCT読影技術も広く認知されてきました。
現代の立体化されているCT画像は、過去のフィルムCT画像時代と異なり、患者さんへの説明しやすう、理解が得られやすくなりました。それらは、コンピューターのテクノロジーによるものです。

歯科用CTは、全国平均で14件に1件にまで歯科医院にまで導入が進んでいます。
日本においては、どこの町にもCT完備の歯科医院が1件、2件存在します。
日本中のどこに住んでいても、CTを使用した歯科医療が受けられる計算です。

歯科界における、施設基準、医療水準が上がってきていることに注目しています。

全ては、全国の患者さんの為に・・・

医療法人社団徹心会ハートフル歯科