「先生は、何でそんなに必死に仕事をやり続けられるのか?」

だいぶ前に若手の歯科医師に

「とても努力してるように見えるが、何が仕事のモチベーションになっていますか?」

という質問を受けました。

なんでそんなに努力できるのか?
なんでそんなにがんばれるのか?

ってな質問でした。

答えは、

「やらないといけないからやる。」
「やるしかない。」
「仕事が好きだから」

その当時はそれで
終わったんですが、、、

僕の中で少しひっかかっていました。
しっくりこないなと。

そんなこんなで数年後、
最近、本を読んでいた時

気に入った言葉を見つけました。
そして、昔の会話を思い出しました。

「努力は、夢中に、勝てない」

そう。

夢中な人には、努力したって勝てない、
ってことです。

この言葉が気に入りました。

「努力は、夢中に、勝てない」

これですっきりしました。

なんでそんなにがんばれるのか?
(なんで努力できるの?)

って聞かれても答えられないのは、

歯科医療技術を
習得することについて、
僕は振り返ってみて「努力」したという
思い出があんまりないからです。

「努力」=「無理して」
分厚い歯科医療の本を
何冊も読んだとか、

「努力」=「無理して」
治療技術のセミナーに参加したり

思い出せません。

あったのは、
夢中で没頭していた記憶だけかなぁ・・・
「好奇心」という、エネルギーを使って走っていました。

努力してTVを見ないようにして勉強する
頑張って食事を我慢してダイエットするとか
そういう意味での「ガンバル」は、した事ないなぁ。

思わず歯医者の本を勉強していたら、
TVを見る時間も見たいという気持ちもいつの間にか
なくなっていた、という感じ。

ゲームをついつい夜中までやってしまう…
という感覚と同じ感覚かな?
ゲームした事ないんですけど。(笑)

歯医者の深い世界を知るのが面白いから、
夜遅くまで本を読んでいた、、、という感じかも。

「歯医者の虫に噛まれる」

なんて言い方がされますが、
僕はまさに、「歯医者の虫」に噛まれて
感染したんだと思います。20年間 闘病中!

お金を払って「ありがとうございます。」と歯医者さんは、言われる。
お金を払っていただいて、本屋の父親は、「ありがとうございました。」と言っていた。
感謝されながら仕事が出来る。
医療の世界は、とてもエキサイティングでした。

治療に失敗という言葉はない。
全部、100点満点の試験を求められる。
医療の世界は、とてもスリリングでした。

100%うまくいかせようなんて
思ったら一歩も前に進めません。
でも、100%の治療をやり続ける。この矛盾。
医療の世界は、とてもファンタスティックでした。

「夢中」になります。

今流行りのドラクエも、きっと同じで、
簡単にクリアできたら
つまらないでしょう。

チャレンジがあって
レベルアップがあるからこそ、
ゲームは面白いわけです。

僕にとって、
歯医者は
ほとんど人生とイコール。

人生、そのもの

だったら、、、

それにハマって、
夢中になって、
没頭したほうが、
人生楽しいじゃないですか。

「仕事が好き」じゃなくて、
「歯医者が楽しい!」

これなら
いいときも悪いときも、
どっちも楽しめますよね。

・・・ってことです。

なので、
質問への答えを訂正します。

「とても努力してるように見えるが、
何が仕事のモチベーションに
なっていますか?」

答えは、

「努力してる感覚はありません。
楽しいからやってるんだ。」

僕にとって、歯医者は、楽しいもんなんです!

全ては、全国の患者さんの笑顔の為に・・・

下田孝義

医療法人社団徹心会ハートフル歯科