単に一例にしか過ぎないのですが、9才の女の子が、久しぶりに歯医者に来ました。
右上の大人の歯が生えていなかった。
犬歯がない。

 

何故か??
その後ろの小臼歯が生えてきている。おかしいなぁ! 

 

「痛くない、虫歯もない。」
親から見たら問題は、ない。本人も何も訴えない。
小学校3年生
公文、プール、ピアノ 毎日習い事で、忙しい。

しかし、犬歯が生えなきゃいけない時期に開窓という、「永久歯が生えてくるお手伝いの治療」がなされずにいたためにの奥歯が先に生えてきた。

小臼歯が先に生えてきたので、犬歯の生える幅がない。八重歯決定である。本格矯正以外に八重歯を避ける道は、ない。ご両親と相談することにした。

 

最近、僕は、小学生低学年の頃、歯科医院での生え変わりの見守りの大切さを感じています。
虫歯予防が定着して、虫歯なく小学生を迎えるお子さんが増えてきている。すると、小学生になり忙しくなる。もう子供任せで仕上げ磨きもしない。
もう抜ける歯だから、と親御さんも気にしなくなる。「油断する。」

むし歯ではない。歯並びの問題は、よく分からないので後回しになっている。小学生低学年は、乳臼歯の生え変わりが順番に続く。その時期に円滑に生え変わりを進めるために、歯科医師として「見守り」が重要であると考えている。

この子は、犬歯が生えなかった一年くらい前に、生えるように開窓をして、良い位置に誘導できていれば、八重歯の危機は、回避できたかもしれない。
そう思うと、切なくなる。

痛くなくても、むし歯がなくても「チェックアップ」に来てくれていたら、こんな状況にはならなかっただろう。

歯科医院での「見守り」の大切さをお伝えしたい。

 

『痛くなくても、歯科医院にむし歯予防に通いながら、生え変わりを見守っていく。』

 

これが小学生の子を持つ親御さんにお伝えしたいこと。

全国の小学生のお子様を持つ保護者の方に向けて、本は、完成目前です。

全ては、全国の小学生のお子様の為に・・・

 

下田孝義

 

やえば

医療法人社団徹心会ハートフル歯科