野田先生の破折歯を救うブログ

2019.11.02更新

こんにちは

ハートフル総合歯科グループの野田裕亮と申します。

 

今回は前回の続きである保存できる歯とそうでない歯についてです。

前回は歯のヒビについて書きましたが、今回は根尖病巣が大きい場合についてお話します。

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根管治療というのは字のごとく根管と言われる根の中のトンネルの掘削工事になります。

 

根管に蔓延る感染歯質を機械的に除去し、キレイになった状態で根管充填といい封鎖を行います。感染経路がこれで封鎖が完了するため、その後コアを立てて被せ物に移ります。

家を建てることで例えれば、根管治療は基礎工事、コア(土台)は柱、被せ物は屋根といったところ。いくら豪勢な屋根を立ててもしっかりとした基礎がなければ家は倒壊しますし、まして歯を支えている骨が弱く(歯周病や根尖病巣が大きい場合)足場がぬかるんでいれば長期的に家が建っていることは不可能でしょう。

ここでの抜歯基準とはそういった歯周病や根尖病巣で歯を支えている歯槽骨を失っている場合、歯がいくら残せても歯を支える組織がもたない場合は保存ができませんということです。

 

根尖病巣が根管治療後も残ってしまう場合、多くは歯根嚢胞といい歯根の先端に膿の袋ができてしまうことを言いますが、根管治療だけでは回復が難しいことがあります。それを除去するために外科的根管治療を行う場合がありますが、1cmを超える歯根嚢胞の場合、その後治癒に向かっていくことが難しいため、抜歯基準になることが珍しくありません。

症例によっては1cmを超える根尖病巣の場合でも「再植」「移植」により歯が残せる方法もありますが、100%残せる治療の選択肢ではないため、慎重に診断をしていかなければなりませんし、患者さんともご相談をしていかなければなりません。「再植」「移植」に関しては今後別の回にてご紹介させていただきます。

 

根管治療をしてもなかなか治らない、何ヶ月も根管治療に通っている・・・実際はこういったことが原因でお悩みになっているのかもしれません。

当院では保険診療でもマイクロスコープを用いて何が原因なのか、どういった状態で苦しんでいらっしゃるのかをご説明しながら診療を行っております。

ぜひ根管治療で保存ができないと宣告された方、本当に残す術がないのか一度ご相談させてください。

 

 

野田裕亮

投稿者: 野田 裕亮

2019.11.01更新

こんにちは

ハートフル総合歯科グループの野田裕亮と申します。

 

今回は保存できる歯できない歯についてお話します。

 

保存できる歯できない歯と簡単にいっても、歯の残っている量、状態、歯並び、噛みあわせ、支えている骨の状態、破折であれば破折してからの期間などそれぞれの評価により保存できる状態なのかどうかを探っていく形になるため、残念ながら全ての歯を救えるわけではありませんし、残せたとしても何事のない歯に比べれば長期的予後を保証できるものではありません。しかし、抜歯の宣告をされていた歯が根管治療をし、被せ物まで入って違和感なく食事が取れるようになっているのも事実です。

 

今回から数回に分けてこの保存できる歯かどうか、正しくは保存できる可能性のある歯なのかどうかということをテーマに書かせていただこうと思います。

当院でお配りしているパンフレットに「歯の状態について」というパンフレットがあります。他院からセカンドオピニオンで来られる患者さんも少なくないため、保存ができるか否かの状態の時にお配りするパンフレットですが、多くの場合この図に基づき保存の可否をお話しております。

今回は歯のヒビについて。

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歯のヒビといってもできる場所により大きく5つに分類されます。

保存可能なヒビとそうでないヒビ、イラストにもありますが、骨縁下まで達してしまっている場合保存ができないとされています。

 

左サイドの保存可能なヒビの場合、程度によりますが基本的には詰め物・被せ物で破折してしまった場所を覆ってしまえば保存可能といえますが、右サイドのように骨縁下まで破折が及んでいる場合、例えるなら家を建てる際の基礎にヒビが入っているわけですから丈夫な家は建てられず、噛んで痛い、ヒビから細菌感染を起こしてしまう・・・色々なトラブルが推測されるでしょう。

 

「歯にヒビが入っている。」「それにより保存ができない。」と言われた場合それがどれに分類されるかは、やはりマイクロスコープでの診療のような精密な診断が必要と言えるでしょう。一度入ってしまったヒビが、歯が再生して治ることはまずありません。

どういった状態でどういった処置が必要なのかはきちんとした設備の下診断してもらいましょう。

 

また残念なことに右ブロックの保存できないヒビに分類された場合も、条件によっては保存できる可能性があります。この内容については今後「接着治療」の回でお話ししていきたいと思います。全ての症例に適応になるわけではありませんが、抜歯を受け入れる前に一度適応になる状態なのかどうかご相談ください。

 

野田裕亮

 

投稿者: 野田 裕亮

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