根管治療100問100答第5章

Q

81. 歯内療法とはなんですか?

A

虫歯が大きくなって歯髄(歯の中の神経のことです)の近くまで及んでいても歯髄を残すことが出来る場合の治療や、残すことが出来ない場合の根管治療を含む、歯の内側の治療を歯内療法と呼びます。

Q

82. 根管治療とはなんですか?

A

歯の神経が入っていた小さな狭い空間を専用の器具で拡大・洗浄してお薬を入れて、再感染の活動の場所にならないように緊密に充填することです。

Q

83. 根管充填とはなんですか?

A

根管内がきれいな状態になれば速やかに、ゴム状のガッターパーチャというお薬をセメントを利用して根管内に詰めていきます。

Q

84. 根管治療時に無菌的処置を行っていますか?

A

対象となる歯だけを孤立させ、お口の中の細菌や唾液が根管内、つまり歯の神経が入っていた空間に入らないように術前に十分に消毒を行い、根管内に滅菌した器具を用いて治療をしております。

Q

85. 根管洗浄とはなんですか?

A

根管内をきれいにする為に洗い流すことで、根管治療中・根管充填前に必ず行われる処置です。

Q

86. MTA セメントとはなんですか?

A

穿孔修復の時や外科的歯内療法等に用いる生体親和性を有するセメントで、成分はなんと工業用のセメント同じですが、今までのどの材料と比べても信頼性のある材料です。

Q

87. 根管治療時につくる隔壁とは?

A

無菌的処置を行う上で、残っている歯質が少なくラバーダム防湿が困難で洗浄も充分出来ない場合、歯の周りにバリアとなる仮の土台のような物を接着することを隔壁といいます。

Q

88. どんな痛みの時、神経を取る治療をするのでしょうか?

A

何もしていなくてもズキズキと痛む場合や、熱いものにしみるというような症状の場合、神経を取るケースが多いです。
又、痛みがなくても、神経の近くまでむし歯が進行していることも良くあります。

Q

89. レントゲンで根の先に影があるとあとでどうなるのでしょうか?

A

自然には治りませんので、顎の骨に侵入した細菌が増殖し顔の腫れ、発熱、開口障害の原因になることがあります。
また、局所的には腫れたり痛みが出たり、歯がぐらぐらしたり噛めなかったり、抜歯の原因となります。

Q

90. どの位悪い歯まで治りますか?

A

基準としては
無菌的処置を適切に行える歯
垂直的歯根破折が見られない歯
異常な出血がみられない。
であれば、治療できると考えております。

ただし、治るかどうかは治療してみて経過を見ないことには何とも言えません。

Q

91. 神経を取るために歯を大きく削らなければいけないのはなぜですか?

A

虫歯は細菌による感染症ですので、治療するためには細菌が感染した部分はすべて除去しなければなりません。
少しでも細菌が残っていると症状が再発して、歯を失ってしまう可能性もあります。
無駄に削ることはありませんが、感染した部分を完全に除去するために大きく削ることが多いのです。

神経治療をする上で、咬みあわせ面に大きな穴をあけて治療を開始するのは、やむおえないことです。
また、咬みあわせも低くしないと痛みが出るので必ず行います。

Q

92. 拡大鏡とマイクロスコープは同じものではないのでしょうか?

A

治療する箇所を拡大して確認できるという部分は同じですがマイクロスコープのほうが拡大率は上です。
また、拡大鏡では狭くて暗い根管内を見ることは難しいです。マイクロスコープは光で照らすことで根管の奥まで確認できます。

Q

93. 再植法はどんなメリットがありますか?

A

再植法が成功すれば、歯が元通り歯槽骨に根づきますので、歯を失わずに治療できます。
また、自分の歯を使うため拒絶反応などの心配がないことも大きなメリットです。

Q

94. 再植した歯は、どれくらいで固定されますか?

A

歯や口腔内の状況によっても異なりますが、手術から3週間ほどでほぼ固定されます。
それまではできるだけ再植した歯を使わないように生活していただきます。

噛めるようになるまで、3か月程度は、安静にする必要があります。

Q

95. 治療後に噛むと痛むようになりました。失敗でしょうか?

A

治療後は一時的に痛みが出ることがありますので、しばらく様子を見てください。
いつまでも痛みが続く場合は、再治療の必要がある可能性もありますので、ご相談ください。

Q

96. 根管治療で歯は長持ちしますか?

A

はい。

虫歯が神経まで進んでしまった歯でも、そのまま使い続けられる程度まで回復させることができます。
ただし、根の先に膿がついたり、噛み合わせや歯周病の状態などによっては再治療が必要になり、歯が弱ってしまうこともあります。

Q

97. なぜ根管治療は大切なのか?

A

虫歯で歯の神経(歯髄)が痛んでしまった歯は弱くなり、使えなくなってしまいます。しかし、適切な根管治療によって、再び噛めるように回復できるのです。

根管治療は、歯を大切に残していくためにとても大切です。
もしダメになったら、と考えたら。
自分の歯を失うことになります。

生涯に渡り、自分の歯で食事をすることを考えると、初めての根管治療が一番重要です。
再治療だと、更に予後は、悪くなります。

Q

98. ラバーダムとマイクロスコープによる根管治療を受ければ、痛みはすぐにとれるものなのでしょうか?

A

痛みを引きおこさないためにも、ラバーダムとマイクロスコープを用いて感染や根管の見逃しや破壊を防ぐことは非常に大切です。
すでに痛みが起きている場合はその原因によって、結果が異なります。
神経が残っている場合は残っている神経を除去すれば、すぐに痛みは落ち着きます。
根管が複数あり、その一部を見落としている場合も同様です。
そのため正しい診断、治療が重要です。

Q

99. 感染対策は十分なされていますか?

A

院内は、徹底した感染予防を行っております。
患者さまひとりひとりに対してディスポーザブル(使い捨て)のグローブ、コップ、エプロン、ひとつひとつ滅菌された器具を使用しております。

Q

100. マイクロスコープを用いれば歯の根の病気は必ず治るのでしょうか?

A

歯の根(根尖病巣)にも様々なタイプがあります。

根管内の細菌感染が原因による病巣の治癒には格段の成果をあげる事ができますが、根に亀裂が入っている場合(歯根破折)は残念ながら抜歯の対象となります。
また、治療をしたにもかかわらず治癒しない場合は難治性の歯根嚢胞(根の先に膿の袋ができてしまう病気)が疑われます。
これにはマイクロスコープを用いての外科的な除去(歯根端切除術)が有効です。