理事長のブログ

2012.05.17更新


2011年4月11日念願の欧州研修2回目に出発しました。
なぜ、念願の2回目かというと、ヨーロッパ特にドイツ、スイスは、セレックの開発のシロナ本社、セラミックブロック開発のイボクラ社、VITA社などがそ ろい、ドイツ語圏での開発、各歯科大学でも臨床応用など目覚ましく進んでいることが前回の1年半前のドイツ研修より知っているからです。


今回の研修は、当院でも非常になじみの深い、セレックブロック(長石系)の生産、CAD/CAMによるセレック治療で実際口に入れる材料の開発に携わるVITA社に行きました。
場所は、スイスチューリッヒから車で北上すること1時間。スイスードイツの国境の田舎町、バード・ザッキンゲン。セーヌ川の畔、国境を結ぶ世界最古の屋根付き橋のある町としてドイツでは、知られています。
その町は、「ラッパ笛吹きの物語」というのオペラの題材になっていて、国内の観光客も来るそうです。その国境の町バード・ザッキンゲン、最大の企業がVITA社ということになります。

前回のドイツ(シロナ社)リヒテェンシュタイン(イボクラ社)、に続き、VITA社を訪問することでCAD./CAM治療に関わる大手3社の研修をすべて受けたことになります。

ハートフル歯科でセラミック治療を進めていくことに際して、本国の意向、開発状況、先進国ドイツでの臨床応用の実態を学ぶことができました。

前回より1年半の時間を経過し、コンピューターの進化と共に大きくセレックの運用できる幅は、広がりを見せています。その広がりは、多岐に渡り歯科医療全 体を網羅するようになりました。2年半前に白い歯(セラミックのむし歯治療)専用の機械として導入したセレックは、今では、インプラントやブリッジにまで 使用することが可能になりました。その精度は、人が作る金属治療に勝るとも劣らない、そして何より時間と手間を大幅に短縮し高い審美性と機能性、将来性を 生む結果になりました。
当院でも、インプラントやブリッジ専用の機材の導入は、終わり 既に臨床応用が済んでおります。

今回のメインテーマは、そのインプラントやブリッジ治療に欠かせないジルコニアという生体親和性の高い、特殊な白い金属の物性、使用法、注意点など気に なっての出国です。また、昨年夏にバンクーバーで見た最新ソフトウェアの更なる進歩、新着情報の収集を主な目的となっております。

初日の講義では、英語、ドイツ語、日本語の入り混じる中セミナーが始まり、次第にヒートアップしていきます。もちろん、ドイツ語は、まったく分かりません。時折聞こえる巻き舌、まったく不明瞭の言語が出てくると、ドイツ語だなぁと感じます。

午前中の内容は、最新の歯の色を診断する機械のMr.PatrckBayer(開発者)レクチャーです。LEDの強い光を歯牙の表面に当てて、その反射する光を分光して12個のセンサーに感知させて、色を判定する機械です。
人間の目は、太陽の下、木陰、部屋の中、同じ物を別の色と感じ、錯覚を起こす器官です。ですので、診療室でも白い歯ならどれも“白“となってしまい、感覚 的な色合わせになり、個人のニュアンスがなかなか伝わらないことが多く見受けられます。患者さんが、「もっと白くして欲しかった。」「私の歯は、こんなに 黄色くないわ。」とよく聞きます。逆に「こんなに白かったらおかしいいわ。」など専門家の僕らが確認していても取り違えることがあります。

そこで、今回の研修で紹介されたイージーシェード・アドバンス(VITA社)は、客観的に色を見ることを可能にして、最適なセラミック材料を自動選択してくれます。
この機械は、非常に正確で誰がやっても同じように正確に色を見てくれます。
もちろん、不適用の場合も出てきますがそういう所も研修で学んでいます。

近日中に納品され、最新色の識別装置が使用できるようになります。好ご期待!

      

午後は、昨年夏研修してきた、カナダ・バンクーバーから半年遅れて日本にも導入されたSW4.0 (セレックソフト)に続く、最新ソフトウェア、インラボ4.0の紹介。臨床応用などがありました。

今までのセレックでは、出来なかった複数歯症例の作製がより人間が作る場合と同様の操作がコンピューター上で可能になりました。噛み合せの角度の設定、前歯の対称性などがより簡単な操作でできます。
ブリッジの細かな色や形・材料の調整が可能になり、もっとも驚いたのは、入れ歯のデザインが可能になったことです。
歯牙などの固定したものしかできなかった機械が、歯肉の型まで採取可能になる。驚くべき事実です。
ドイツでも1週間前に販売が始まったばかりの最新ソフトウェアです。

日本でも、6月末販売予定です。今回の研修で学んだことは、日本でのソフトウェア導入前から、患者さんへ提案できます。販売前から導入を見越した最新の治療計画を立てることができます。
ソフト上の進化ですので、初めてでも操作以外は、完璧な治療が提供できます。操作も技工段階です、患者さんにご迷惑をかけることは、ないでしょう。
新しいソフトウェアは、最新のテクノロジー。セレックを使用している歯科医院が全て導入しているわけでは、ありません。絶対的な将来性を持つ虫歯予防の概念から生まれた、最新歯科治療です。
世界は、ものすごい速度で進んでいます。コンピューターが歯科医療を変えているのです。
2日目は、初日の内容を中心に実習をしてきました。

“温故知新“古きを訪ねて新しきを知る。
セレック関連、大手3社の開発の歴史を紐解き、日本最大のCAD/CAM歯科治療グループ(JSCAD)の先輩の先生方と共に貴重な時間を過ごすことで、セレックの歴史、接着の歴史、デジタルデンティストリーの全てを学ぶことが出来ました。
江本先生、矢野先生、井畑先生、武末先生を含む8名の先生方には、短い研修旅行ではありましたが、多くの学びをいただきました。

      

今年は、シンガポール研修に始まり、ドイツ、オーストリア(ウィーン)、北京、マカオと海外研修が続きます。
多くの患者さんに予約や診療に関してご不自由をかけることとなります。
「すべては、患者さんの笑顔のために・・・」信じて行かせていただきます。
正直、時差もきつく、不慣れな語学を使用する研修を何日も受講するには、ものすごくエネルギーを使います。
しかし、世界水準に近づくことで、地域の方やセレックに携わる歯科医療機関に正しい情報発信が可能になります。
今回もドイツのVITA社や白水貿易の方の尽力で多くの知識と経験が得られました。
Dr,Rauh、Dr,Kubad 忙しい中、講義の時間を作っていただき大変感謝いたします。
今後の日本の歯科医療発展に貢献することで、今日の気持ちを伝えたいと思います。

理事長 下田孝義

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